日ナレで声優になれる確率は低い?入所から所属まで解説

日本ナレーション演技研究所(日ナレ)で声優を目指したいけれど、実際のところ、日ナレに受かる確率はどれくらいで、最終的にプロの声優になれる確率はどの程度なのか、気になりますよね。
そもそも日ナレの入所審査で落ちることはあるのか、日ナレの受講生は何人くらいいますか?といった基本的な情報から、日ナレは何年間通えますか?というシステムに関する疑問まで、不安は尽きないでしょう。
また、インターネット上では「日ナレでは声優になれない」「日ナレの進級審査に落ちた」「日ナレの講師がはずれで後悔した」といったネガティブな情報も見受けられます。

この記事では、そうした不安を解消するため、日ナレの基礎科から所属を目指す方法や、2025年から変更される日ナレ関連オーディションの最新情報まで、網羅的に解説していきます。

  1. 日ナレの入所から事務所所属までの確率の目安
  2. 進級審査や関連オーディションの仕組みと対策
  3. 「声優になれない」と言われる理由と、確率を高める方法
  4. 2025年度からのオーディション変更点などの最新情報

日ナレで声優になれる確率の公式情報はない?

  • 日ナレの入所審査で落ちることはある?
  • そもそも日ナレに受かる確率は?
  • 日ナレの受講生は何人くらいいますか?
  • 事務所所属の声優になれる確率は?
  • 日ナレの基礎科から所属は可能か
  • 日ナレは何年間通えますか?

日ナレの入所審査で落ちることはある?

結論から言うと、日ナレの入所審査で落ちることはほとんどありません。ただし、誰でも100%合格できるわけではなく、ごく稀に不合格になるケースも存在します。

日ナレの入所審査は、声優としての技術や経験を問うものではなく、これから学ぶ意欲や、社会人としての基本的な常識を持っているかを確認する場です。そのため、以下のような場合は不合格となる可能性があります。

入所審査で不合格になる可能性のあるケース

  • 面接での態度が悪い、横柄である
  • 質問に対してきちんと受け答えができないなど、コミュニケーション能力に著しい問題がある
  • 素行に問題があると判断された場合
  • 筆記試験の成績があまりにも悪い場合

審査内容は、中学卒業レベルの国語の筆記試験、自己PRやセリフ読みといった実技、そして面接で構成されています。特に重視されるのは、声優になりたいという強い意志と、レッスンに真摯に取り組む姿勢です。特別なスキルは必要ありませんが、最低限の礼儀やコミュニケーションを心がけて審査に臨むことが重要です。

そもそも日ナレに受かる確率は?

そもそも日ナレに受かる確率は?

前述の通り、入所審査で落ちるケースは稀であるため、日ナレに受かる確率(入所倍率)は、ほぼ1倍に近いと考えてよいでしょう。日ナレは、声優を目指す多くの人に門戸を開いている養成所です。

ただし、これはあくまで「養成所に入所する」段階での話です。プロの声優として事務所に所属できる確率は、これとは全く異なります。入所しやすいからといって、簡単に声優になれるわけではないという点は、強く認識しておく必要があります。

入所はスタートラインに立つための第一歩に過ぎません。本当の競争は、入所してから始まります。

日ナレの受講生は何人くらいいますか?

日ナレの受講生は何人くらいいますか?

日ナレの受講生総数は公式に発表されていませんが、全国の校舎数やクラス数から推定すると、およそ2,000人から3,000人以上の生徒が在籍していると考えられます。

この数字は、各情報源のデータを基にした推定値です。例えば、ある計算では全国10校舎のクラス数から約1,980人、別の計算では全国16校舎の規模から約3,360人という数字が算出されています。校舎数やクラス編成は年度によって変動するため一概には言えませんが、非常に多くの仲間、そしてライバルがいることが分かります。

【参考】受講生人数の推定計算例
クラス種別 クラス数(推定) 1クラスの人数(想定) 推定人数
週1回クラス 7クラス×10校 = 70クラス 20名 1,400名
週2回クラス 13クラス 20名 260名
ジュニア声優クラス 10クラス 20名 200名
ナレーターセミナー 6クラス 20名 120名
合計 113クラス 1,980名

この表はあくまで一例であり、実際の人数とは異なる場合があります。しかし、これだけの規模の養成所であるからこそ、多くの有名声優を輩出してきた実績と育成ノウハウが蓄積されていると言えるでしょう。

事務所所属の声優になれる確率は?

事務所所属の声優になれる確率は?

日ナレの全受講生の中から、関連事務所に所属できる確率は、推定で約1.5%~5%程度と言われています。これは倍率にすると、およそ20倍から66倍という非常に狭き門です。

毎年、約2,000人以上の受講生が所属オーディションを受け、その中から事務所に所属できるのは、平均して30人から50人程度とされています。この数字だけを見ると、非常に厳しい競争に感じられるかもしれません。

しかし、考え方を変えれば、「日ナレの中で上位30~50人に入ればプロへの道が開ける」ということです。全国の声優志望者全員がライバルなのではなく、まずは同じ環境で学ぶ仲間たちの中で頭一つ抜け出すことが目標になります。

日ナレの基礎科から所属は可能か

はい、日ナレでは基礎科から事務所に所属することは十分に可能です。

年度末に行われる関連事務所オーディションは、基礎科・本科・研修科といったクラスに関係なく、全受講生が対象となります。そのため、実力さえあれば、入所1年目の基礎科在籍中であっても事務所所属のチャンスを掴むことができます。

基礎科から所属した有名声優の例

実際に、現在第一線で活躍されている有名声優の中にも、日ナレの基礎科からキャリアをスタートさせた方々がいます。

  • 下野紘さん(『鬼滅の刃』我妻善逸 役など)
  • 中原麻衣さん(『ひぐらしのなく頃に』竜宮レナ 役など)
  • 斎藤千和さん(『〈物語〉シリーズ』戦場ヶ原ひたぎ 役など)

彼らは基礎科在籍中に実力が認められ、事務所への「預かり所属」となりました。これは、才能があればクラスや在籍年数は関係ないという何よりの証明です。

「預かり所属」とは?

「預かり所属」とは、事務所に正式に所属する前段階の研修期間のようなものです。この期間中もレッスンを受けながら、実際の仕事のオーディションに参加する機会が与えられます。預かり期間中に実力を示し、実績を積むことで、正式な所属(正所属)へとステップアップしていきます。

日ナレは何年間通えますか?

日ナレは何年間通えますか?

日ナレには大きく分けて「基礎科」「本科」「研修科」の3つのクラスがあり、各クラスには原則として最長2年間在籍できます。

したがって、基礎科からスタートして順調に進級した場合、最長で6年間通うことが可能です。年度末の進級審査に合格することで、次のクラスへとステップアップしていきます。

もし進級審査に合格できなくても、もう1年間同じクラスで学ぶことができます。ただし、同じクラスに2年連続で在籍し、それでも進級できなかった場合は原則として退所となります。受講生の希望と許可があれば3年目の在籍が認められるケースもあるようですが、基本的には2年以内に結果を出すことが求められる、ある意味でシビアな環境とも言えます。

日ナレで声優になれる確率を高める方法

  • 日ナレの進級審査で落ちた場合は?
  • 日ナレ関連オーディション2025の変更点
  • 日ナレ講師のはずれで後悔しないために
  • 日ナレでは声優になれない人の特徴
  • 総括:日ナレで声優になれる確率とは

日ナレの進級審査で落ちた場合は?

日ナレの進級審査で落ちた場合は?

年度末の進級審査は、上のクラスへ進むための試験であると同時に、関連事務所への所属をかけたオーディションも兼ねています。この審査に落ちた場合、いくつかの選択肢があります。

まず、前述の通り、同じクラスの在籍が1年目であれば、もう1年間同じクラスでレッスンを続けることになります。ここで基礎を固め直し、翌年の審査に再挑戦します。

しかし、同じクラスにすでに2年間在籍していた場合は、原則として退所となります。声優への道が完全に閉ざされるわけではありませんが、日ナレでの挑戦は一旦区切りを迎えることになります。

審査に落ちても悲観する必要はない

一度審査に落ちたからといって、才能がないと決めつけるのは早計です。事務所がその年に求めている人材と合わなかっただけで、翌年には状況が変わる可能性も十分にあります。大切なのは、なぜ落ちたのかを自己分析し、次の1年で何をすべきかを明確にしてレッスンに励むことです。

日ナレ関連オーディション2025の変更点

日ナレ関連オーディション2025の変更点

これまで年に1回だった関連事務所オーディションが、2025年度(令和7年度)から夏季と冬季の年2回開催されることになりました。

これは、声優志望者にとって非常に大きなニュースです。単純に、事務所所属のチャンスが年間で2倍に増えることを意味します。

これは本当に大きなチャンスです!半年に一度、自分の成長を事務所に見てもらえる機会があるということ。目標設定もしやすくなり、モチベーション維持にも繋がりますね。

オーディションの機会が増えることで、一度失敗しても短期間で再挑戦できるため、精神的な負担も軽減されるでしょう。この変更を最大限に活かし、毎回万全の準備で臨むことが、確率を高める鍵となります。

日ナレ講師のはずれで後悔しないために

養成所に関する口コミで、「講師の当たりはずれがある」という声を耳にすることがあります。日ナレも例外ではなく、講師との相性が合わずに後悔した、という意見が見られることも事実です。

しかし、最も重要なのは「どんな講師からも学ぶ」という主体的な姿勢です。レッスン内容は全校舎で統一されており、どの講師もプロを育成するためのカリキュラムに沿って指導しています。厳しい指導や自分とは違うアプローチも、自身の表現の幅を広げるための貴重な機会と捉えることが成長に繋がります。

講師や事務局との良好な関係を築く

事務所への所属を勝ち取る上で、「講師推薦」や「事務局推薦」は非常に重要です。この推薦を得るためには、演技力はもちろんのこと、人間性も評価されます。

  • 他人のせいにしない:「講師の教え方が悪い」などと考えるのではなく、要求に応えるためにどうすべきかを考える。
  • 悪口・陰口を言わない:人の評価は巡り巡って本人に伝わるものです。誰に対しても誠実な態度で接しましょう。
  • 挨拶や感謝を伝える:講師や、レッスン環境を整えてくれる事務局員の方々へ、日頃から明るく挨拶し、感謝の気持ちを言葉で伝えることが信頼関係に繋がります。

実力が同程度の生徒が二人いた場合、推薦したいと思われるのは、やはり人間的に魅力のある生徒です。技術を磨くと同時に、人として成長することも、声優になる確率を高める上で不可欠な要素と言えるでしょう。

日ナレでは声優になれない人の特徴

多くの受講生がいる中で、残念ながら夢を掴めずに去っていく人がいるのも事実です。日ナレで声優になれない人には、いくつかの共通した特徴が見られます。

声優の夢から遠ざかる人の特徴

  • 本気度が低い:「なんとなく」「趣味の延長」といった気持ちで通っている。周りに流されやすい。
  • 受け身の姿勢:レッスンを受けているだけで満足し、自主練習を怠る。指摘されたことを改善しようとしない。
  • 人間関係を軽視する:一部の口コミで「日本なれ合い研究所」と揶揄されるように、仲間と切磋琢磨するのではなく、馴れ合いで終わってしまう。

逆に言えば、これらの特徴と反対の行動を取ることが、声優になる確率を高めることに直結します。受講生の中には、本気でプロを目指している人ばかりではありません。「絶対に声優になる」という高い意識を持ち、主体的にレッスンに取り組むだけで、ライバルは実質的に半分以下になると言っても過言ではないでしょう。

レッスンで失敗したり、上手くいかなかったりすることは誰にでもあります。大切なのはその後のリカバリーです。指摘された点をすぐに改善し、次のステップに進もうとする姿勢は、講師や事務局から高く評価されます。

総括:日ナレで声優になれる確率とは

この記事の要点をまとめます。

  1. 日ナレの入所審査は非常に受かりやすい
  2. 事務所に所属できる確率は推定1.5%から5%と狭き門
  3. 全受講生の推定人数は約2,000人から3,000人以上
  4. 入所1年目の基礎科からでも事務所所属は十分に可能
  5. 各クラスには原則2年間、最長で6年間在籍できる
  6. 進級審査に2年連続で不合格の場合は原則退所となる
  7. 2025年度から関連オーディションは年2回にチャンスが増加
  8. 講師推薦や事務局推薦の獲得が所属への重要な鍵となる
  9. 講師との相性よりも自分自身の学ぶ姿勢が最も重要
  10. 他責にせず悪口を言わないことが周囲からの信頼に繋がる
  11. 事務局員への明るい挨拶や感謝の気持ちも評価されている
  12. 本気でプロを目指すという意識だけでライバルは大きく減る
  13. 数字上の確率に一喜一憂せず高い意識を持つことが大切
  14. 事務所所属のチャンスは全クラスの生徒に平等に与えられている
  15. 日ナレは声優になるための非常に有力な選択肢の一つである
日本ナレーション演技研究所
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