声優専門学校はやめとけ？後悔する前に知るべき理由と実態

「声優専門学校はやめとけ」「行っても意味がない」といった言葉をネットで見かけて、不安に感じていませんか？声優という夢に向かって一歩踏み出そうとしているのに、ネガティブな情報ばかりが目につくと、自分の選択が正しいのか迷ってしまいますよね。

私自身も過去に専門学校か養成所かで迷った経験があります。結局は養成所にしましたが、専門学校だったらどんな問題があったのか、良かったのか、詳しく知りたいです。

実際のところ、声優専門学校のデメリットは何か、本当に声優の合格率は低いのか、といった疑問は尽きないでしょう。また、高額な学費を払って後悔しないか、卒業後の就職先はどうなるのか、万が一夢破れたときの末路がどうなるか2chや知恵袋の情報を探してしまうこともあるかもしれません。

この記事では、声優として有名になれる確率や、そもそも声優に向いている性格、そして「声優養成所はやめとけ」という意見との違いまで、あなたが抱えるあらゆる疑問や不安に真正面から向き合います。声優専門学校への進学を真剣に考えるあなたにとって、後悔のない選択をするための確かな情報を提供します。

声優専門学校はやめとけ・やばいと言われる3つの理由

• 声優としてデビューできるのはひと握りだから
• 声優養成所と比べて学費が高いから
• 他業界への就職が難しいから

声優としてデビューできるのはひと握りだから

声優専門学校が「やめとけ」と言われる最大の理由は、卒業してもプロの声優としてデビューできる保証がどこにもないからです。声優業界は非常に競争が激しく、専門学校で2年間学んだからといって、誰もが声優プロダクションに所属できるわけではありません。

実際、多くの専門学校では卒業前に学内オーディションが開催されますが、そこでプロダクションの目に留まり、所属を勝ち取れるのはごく一部の生徒です。例えば、高い所属実績を誇る学校がある一方で、所属率を公表していない学校も少なくありません。

もちろん、才能だけでなく、日々のたゆまぬ努力と強い意志があれば、デビューの夢を掴むことは不可能ではありません。しかし、誰もがなれるわけではないという厳しい現実を理解しておくことが、後悔しないための第一歩と言えるでしょう。

声優養成所と比べて学費が高いから

学費の高さも、声優専門学校への進学をためらわせる大きな要因の一つです。プロになれる保証がないにもかかわらず、高額な費用がかかる点を懸念する声は少なくありません。

一般的に、全日制の声優専門学校の学費は年間120万円～160万円程度が相場とされています。2年制であれば、総額で300万円近くの費用が必要になる計算です。これは、大学の学費に匹敵、あるいはそれ以上になることもあります。

一方で、声優養成所は週1回から通えるコースが多く、費用を抑えやすいのが特徴です。

もし費用面で不安がある場合は、奨学金制度や教育ローン、あるいは比較的安価な養成所から始めるという選択肢も視野に入れると良いでしょう。

他業界への就職が難しいから

声優の夢が叶わなかった場合、別の業界へ進路変更を考えることになりますが、その際に「就職活動で不利になるのではないか」という懸念も、「やめとけ」と言われる理由の一つです。

この懸念は、声優専門学校の「認可」「無認可」という区分と深く関係しています。

認可校と無認可校の違い

声優専門学校には、都道府県知事から認可を受けている「認可校」と、認可を受けていない「無認可校」が存在します。

• 認可校：卒業すると「専門士」の称号が得られ、履歴書の学歴欄に「専門学校卒業」と記載できます。大学への編入や公的な奨学金の利用も可能です。
• 無認可校：卒業しても法的な学歴とはならず、最終学歴は「高等学校卒業」のままです。ただし、カリキュラムの自由度が高く、現役プロを講師に招きやすいといったメリットがあります。

もし無認可校を卒業して一般企業への就職を目指す場合、学歴上は高卒として扱われるため、応募できる企業の選択肢が狭まる可能性があります。声優になるという強い意志を持つことは大切ですが、万が一のセカンドキャリアについても、入学前に考えておくことが重要です。

声優になれなかった卒業生の末路とは

• フリーターになる
• 声優養成所や専門学校に入り直す
• 一般企業に就職する

フリーターになる

専門学校を卒業してもプロダクションに所属できなかった場合、多くの人が選ぶ道の一つがフリーターとして生計を立てながら夢を追い続けるという選択です。

日中はアルバイトで生活費を稼ぎ、夜や休日に自主練習をしたり、一般公募のオーディション情報を探したりする生活になります。この道を選ぶメリットは、夢を諦めずに挑戦し続けられる点にあります。

しかし、現実は厳しいものです。安定した収入がないため経済的に苦しく、将来への不安と常に隣り合わせになります。また、周囲の友人たちが就職してキャリアを積んでいく中で、焦りや孤独を感じることもあるでしょう。
強い精神力がなければ、夢を追い続けるモチベーションを維持するのは難しいかもしれません。

声優養成所や専門学校に入り直す

専門学校で基礎は学んだものの、実力が足りずに所属を逃した場合、改めて声優養成所や別の専門学校に入り直すという道を選ぶ人も少なくありません。

これは、一度目の挑戦で自身の課題を明確に把握し、「もっと実践的なスキルを磨きたい」「特定の分野を強化したい」と考えた上での、前向きな選択と捉えることができます。
特に、プロダクションが直営する養成所に入所できれば、所属への近道となる可能性があります。

再挑戦を決意する際は、「なぜ前回の学校ではダメだったのか」「次は具体的に何を学ぶのか」を深く自己分析し、同じ失敗を繰り返さないための具体的な計画を立てることが極めて重要です。

一般企業に就職する

専門学校での2年間を区切りとして、声優の夢に見切りをつけ、一般企業への就職を目指す人もいます。これは、安定した生活基盤を築くための現実的な選択と言えます。

声優の勉強が全く無駄になるわけではありません。専門学校で培ったスキルは、意外な形で社会で役立つことがあります。

• コミュニケーション能力：演技レッスンで学んだ表現力や相手の意図を汲み取る力は、営業や接客業で活かせます。
• プレゼンテーション能力：人前で話す度胸や、分かりやすく伝えるための滑舌は、プレゼンや会議の場で強みになります。
• 精神的な強さ：厳しいレッスンやオーディションを経験したことで、プレッシャーに強い精神力が身についている可能性があります。

前述の通り、卒業した学校が「無認可校」の場合、学歴の面でハンデを負う可能性はあります。しかし、面接で「なぜ声優を目指し、そしてなぜ一般企業を志望するのか」を自分の言葉でしっかり説明できれば、その経験を独自の強みとしてアピールすることも可能です。
声優の道で学んだことを、次のキャリアにどう活かすかを考える視点が大切になります。

後悔しない声優専門学校の選び方【5つのポイント】

• 必要なレッスンを受けられるか
• 卒業生が声優として活躍しているか
• プロの講師が在籍しているか
• 就職実績があるか
• 生徒の本気度が高いか

必要なレッスンを受けられるか

後悔しない学校選びの最初のポイントは、自分が目指す声優像に必要なレッスンが用意されているかを確認することです。声優の仕事は多岐にわたるため、学校によってカリキュラムの特色は大きく異なります。

例えば、あなたが「アニメ声優だけでなく、舞台やミュージカルでも活躍したい」と考えているなら、アフレコの授業に加えて、ダンスやボーカルのレッスンが充実している学校を選ぶべきです。
逆に、「ナレーターや洋画の吹き替えを専門にしたい」のであれば、発声や滑舌といった基礎技術を徹底的に鍛えるプログラムが豊富な学校が向いています。

パンフレットや公式サイトを比較するだけでなく、オープンキャンパスの体験授業に参加して、実際のレッスンの内容や雰囲気を肌で感じることが非常に重要です。

卒業生が声優として活躍しているか

その学校の教育レベルや業界との繋がりの強さを測る上で、卒業生の実績は非常に分かりやすい指標となります。

多くの有名声優を輩出している学校は、それだけ質の高い教育ノウハウが蓄積されており、業界からの信頼も厚いと考えられます。公式サイトやパンフレットには、必ずと言っていいほど「主な卒業生」のリストが掲載されています。

ここで注意したいのは、ただ有名な卒業生がいるかどうかだけでなく、近年コンスタントにデビューする卒業生が出ているかという点です。過去の実績だけでなく、現在進行形で業界に人材を輩出し続けているかどうかが、今の学校の実力を示す重要な判断材料になります。

プロの講師が在籍しているか

誰に教わるかは、あなたの成長を大きく左右する重要な要素です。学校を選ぶ際は、講師陣のプロフィールを必ず確認しましょう。

理想的なのは、現在も声優や音響監督として第一線で活躍しているプロフェッショナルが講師を務めている学校です。現役のプロから指導を受けることで、以下のようなメリットが得られます。

• 教科書的ではない、現場で今まさに求められているリアルな技術や知識を学べる。
• 業界の最新動向やオーディションの裏話など、貴重な情報を得られるチャンスがある。
• レッスン中の頑張りが認められれば、講師の人脈を通じて仕事に繋がる可能性もゼロではない。

情報によると、養成所の講師の中には、残念ながらあまり活躍されていない方がいるという指摘もありました。もちろん、教えるスキルとプレイヤーとしての知名度は必ずしもイコールではありませんが、現場の「今」を知る講師から学べる環境は、計り知れない価値があると言えるでしょう。

就職実績があるか

声優専門学校における「就職」とは、主に声優プロダクションへの所属を指します。この実績を客観的に示すデータが、「プロダクション所属率」や「学内オーディション参加社数」です。

学校選びの際には、これらの具体的な数値を必ず確認してください。高い所属率を公開している学校は、それだけ教育内容と業界からの評価に自信がある証拠です。

また、学内オーディションにどのようなプロダクションが何社くらい参加するのかも重要なポイントです。自分の目標とする事務所が参加しているかどうかも、事前に調べておきましょう。

生徒の本気度が高いか

見落としがちですが、周りの生徒たちの本気度や学習意欲も、あなたの学校生活を大きく左右する要素です。

声優専門学校は、厳しい入所オーディションがある養成所とは異なり、比較的入学しやすい傾向にあります。そのため、残念ながら「なんとなく楽しそうだから」「アニメが好きだから」といった軽い気持ちで入学してくる生徒が一定数いるのも事実です。

もし、モチベーションの低い生徒が多いクラスに入ってしまうと、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。

• 授業の進行が遅れがちになる。
• グループワークや掛け合いの練習で、真剣な演技のやり取りができない。
• クラス全体の雰囲気が緩み、自分のやる気まで削がれてしまう。

これもやはり、オープンキャンパスや学校見学に足を運び、在校生の様子や授業の雰囲気を自分の目で確かめるのが最も確実な方法です。「この人たちと一緒に頑張りたい」と心から思える学校を選ぶことが、2年間の成長に繋がります。

おすすめの声優専門学校3選

• アミューズメントメディア総合学院（AMG）
• 総合学園ヒューマンアカデミー
• 代々木アニメーション学院

アミューズメントメディア総合学院（AMG）

アミューズメントメディア総合学院（AMG）は、「未経験者を2年でプロに」を掲げ、業界トップクラスのデビュー実績を誇る学校です。最大の特徴は、在学中からプロの現場を経験できる「産学共同プロジェクト」にあります。

学院が制作するゲームやドラマCDにキャストとして出演するチャンスが豊富にあり、実践を通して実力を飛躍的に伸ばすことが可能です。また、2023年度には92.0%という驚異的なプロダクション所属率を達成しており、その教育力の高さを証明しています。
年間70社以上のプロダクションが参加する学内オーディションも、大きな魅力の一つです。

総合学園ヒューマンアカデミー

総合学園ヒューマンアカデミーは、全国に校舎を展開し、年間90社以上が参加する大規模な学内オーディションが最大の強みです。デビューチャンスの多さは業界随一で、2022年度にはプロダクション所属率82.3%という高い実績を上げています。

現役プロによる直接指導はもちろん、プロダクションの元理事長が学生一人ひとりのスキルをチェックし、個別にアドバイスを行うなど、手厚いサポート体制が整っています。全国に18校舎あるため、地方在住者でも通いやすい点も魅力です。校舎ごとに学費や定員が異なるため、事前の確認が必要です。

代々木アニメーション学院

代々木アニメーション学院（代アニ）は、40年以上の歴史を持つ、声優・アニメ業界のパイオニア的存在です。これまでに数多くのトップ声優を輩出しており、その実績と知名度は抜群です。

近年では、『ポケットモンスター』のサトシ役でおなじみの松本梨香さんが学部長に就任するなど、教育システムの強化にも力を入れています。長年の歴史で培われた業界との太いパイプを活かし、50社以上が参加する学内ドラフトオーディションを開催。
エンターテイナーとして総合的に活躍できる人材の育成を目指しています。

声優専門学校に関するQ＆A

• 声優専門学校は闇が深いといわれる理由は？
• 声優専門学校の就職率は？
• 声優専門学校を卒業した人の就職先は？

声優専門学校は闇が深いといわれる理由は？

「闇が深い」という言葉は、主に期待と現実のギャップから生まれることが多いようです。インプットした複数の情報源を総合すると、その理由は以下のようにまとめられます。

• デビューの難しさ：入学すれば誰でも声優になれると誤解していると、卒業時に所属できない現実を「闇」と感じてしまいます。
• 学費の高さ：高額な費用を払ったにもかかわらず夢が叶わなかった場合、「お金を無駄にした」という後悔がネガティブな評判に繋がります。
• 生徒の意識の差：本気でない生徒の存在が、真剣に学ぶ生徒のモチベーションを下げ、学校への不信感を生むことがあります。

声優専門学校の就職率は？

「就職率」という言葉を使う際には注意が必要です。一般的に、専門学校が公表しているのは、一般企業への就職率ではなく、声優プロダクションへの「所属率」や「業界進出率」です。

前述の通り、アミューズメントメディア総合学院が92.0%（2023年度）、総合学園ヒューマンアカデミーが82.3%（2022年度）といった高い数値を公表しています。これらの数字は、あくまで「業界への進出を希望する卒業生のうち、何割が所属や預かり、養成所合格などを勝ち取ったか」を示すものです。

一般企業への就職も含めた全体の「就職率」は、公表している学校はほとんどありません。声優の道に進まなかった卒業生が、どのような進路を辿っているかを正確に把握するのは難しいのが現状です。

声優専門学校を卒業した人の就職先は？

声優プロダクションに所属できなかった、あるいは声優以外の道を選んだ卒業生の就職先は多岐にわたります。声優の勉強で得たスキルを活かせる、エンタメ関連の職に就く人も少なくありません。

一方で、エンタメ業界とは全く関係のない、販売、営業、事務、IT関連などの一般企業に就職する人も数多くいます。専門学校での経験をどうアピールするかが鍵となりますが、全く別の業界で新たなキャリアをスタートさせることも十分に可能です。

まとめ：声優専門学校がやばい・やめとけといわれる理由を知っておこう

この記事では、声優専門学校が「やめとけ」「やばい」と言われる理由から、卒業後の進路、後悔しないための学校選びのポイントまでを解説しました。

厳しい現実やデメリットがあるのは事実ですが、それらの情報を知った上で、それでも挑戦したいという強い意志があるのなら、専門学校はあなたの夢を後押しする強力な場所になり得ます。

ネットの「声優専門学校 やめとけ」という言葉だけを鵜呑みにせず、この記事で得た知識を元に、オープンキャンパスに参加するなどして自分の目で確かめ、納得のいく進路選択をしてください。