「声優養成所 おすすめ」で検索すると、本当にたくさんの学校が出てきて迷ってしまいますよね。
「自分に合う場所はどこだろう」「費用はどれくらいかかるのかな」「社会人や未経験でも大丈夫?」と、不安になる気持ち、すごく分かります。
特に、年齢を気にしていたり、東京や大阪以外の地方に住んでいたりすると、「そもそも選択肢があるの?」って思っちゃいますよね。
この記事では、そういった悩みを持つ方のために、単純なランキングではなく、「自分に合った学校を見つけるための基準」をしっかり解説していきます。
安いところの注意点、社会人向けの週1コース、事務所との繋がりまで、比較ポイントを整理しました。
あなたの夢への第一歩となる「学びの場」を、一緒に見つけていきましょう。
- 養成所と専門学校の決定的な違い
- 失敗しないための6つの比較基準
- 社会人や地方在住者など状況別の選び方
- 主要な養成所やスクールの特徴
声優養成所 おすすめの比較基準6選
まずは、無数にある選択肢をどうやって比べたらいいのか、その「軸」となるポイントを6つに整理しました。ここが一番大事なところかもしれませんね。
まず知るべき専門学校との違い

声優を目指すとき、最初の分岐点が「養成所」と「専門学校(スクール)」の違いです。この2つ、実は目的が全然違うんですよ。
ものすごくシンプルに分けると、こんな感じです。
【声優養成所】
- 目的: 事務所が「即戦力」を選抜・育成するため
- 入所方法: オーディション必須(実技審査あり)
- 特徴: 経験者や専門学校卒業生も多く、レベルが高い
【声優専門学校(スクール)】
- 目的: 未経験者に基礎から「教育」するため
- 入所方法: 書類や面接が中心(実技なしの場合が多い)
- 特徴: 2年制などで基礎から体系的に学べる
「養成所」は、プロダクション(事務所)が「ウチに所属させる子を選ぶ」ための機関なんですね。だから入所オーディションがあって、ある程度のスキルが求められることが多いです。代表的なのは日ナレ(日本ナレーション演技研究所)や青二塾、81ACTOR’S STUDIOなどですね。
一方で「専門学校」は、未経験の人に「声優になるためのスキルを教える」教育機関です。代々木アニメーション学院やアミューズメントメディア総合学院(AMG)、ヒューマンアカデミーなどがこれにあたります。
まずは自分が「基礎から学びたいのか」、それとも「スキルには自信があって、所属を目指したいのか」を考えてみると、進むべき道が見えてくるかなと思います。
費用が安い養成所のメリットと注意点
やっぱり気になるのは「費用」ですよね。これは学校によって本当にピンキリです。
目安としては、こんな感じでしょうか。
- 専門学校(全日制): 年間100万円~150万円以上
- 養成所(週1コースなど): 年間30万円~60万円程度
専門学校は週5日でしっかり学ぶ分、学費は高額になりがちです。対して養成所は、週1回から通えるところも多く、費用を抑えられる傾向にありますね。
特に「安い」というイメージが強いのは、やはり日本ナレーション演技研究所(日ナレ)かなと思います。週1クラスなら年間30万円台からスタートできるので、働きながらでも通いやすいのが最大のメリットです。
ただ、ここで大事な注意点があります。
費用が安い=ライバルが多い
費用が安いということは、それだけ入所のハードルが下がるということです。つまり、たくさんの人が集まるので、入所後の内部競争が非常に激しくなる傾向があります。
「入れたから安心」ではなく、そこから研修科への進級審査や、最終的な事務所所属オーディションを勝ち抜く必要がある、ということですね。
また、パンフレットに書かれている「授業料」の他に、「入所金(入学金)」や「教材費」「施設利用費」などが別途かかる場合がほとんどです。「総額でいくらかかるのか」は、必ず事前に確認してくださいね。
声優養成所の年齢制限と対策
「声優になりたいけど、年齢が…」という悩み、本当によく聞きます。
結論から言うと、学校によりますが、「年齢制限」を設けているところは多いです。
特に「養成所」の場合、即戦力として所属させ、そこから育ててキャリアを築いていくことを考えると、やはり若い方が有利なのは否めません。多くの養成所では、応募資格に「〇歳まで」と明記されていたり、実質的に20代後半~30歳くらいまでを一つの目安にしていたりするケースが多い印象です。
一方で、「専門学校」は教育が目的なので、比較的門戸は広いです。30代や40代から入学される方もいらっしゃいます。
【補足】なぜ年齢が問われるの?
これは、デビュー後のキャリアプランに関わってきます。新人としてデビューした後、人気が出るまでには数年かかることも多く、業界のトレンドへの順応性や、長期的なスケジュール(体力面)なども考慮されるため、若さが求められやすい、というのが現実的な理由かなと思います。
じゃあ、年齢で諦めるしかないかというと、そうではありません。
対策としては、まず「年齢不問」や「上限が高い」スクールを選ぶこと。そして何より、年齢をカバーできるだけの「実力」や「個性」を磨くことです。ナレーターや吹き替えの分野では、人生経験が豊富な方が求められる役柄もたくさんありますからね。
未経験から目指す場合の選び方

「演技なんてやったことない」という全くの未経験者の場合、どうすればいいでしょうか。
セオリー通りにいけば、まずは「専門学校」で基礎を学ぶのが王道です。
専門学校の多くは、入所時に実技試験がなく、未経験者を前提としたカリキュラムが組まれています。「発声」「滑舌」「腹式呼吸」といった本当にゼロの部分から、2年間かけてじっくり教えてくれます。
「養成所」は、先ほども触れたように「選抜」の場です。すでに専門学校を卒業した人や、舞台経験者などもオーディションを受けに来るので、未経験者がいきなり挑戦するにはハードルが高いんですね。
もし、未経験から養成所に挑戦したい場合は、日ナレの「基礎科」のように、未経験者向けのクラスがあるところを選ぶことになります。ただし、その場合も、入所オーディションに向けて、最低限の滑舌練習や発声練習は自主的にやっておく必要がありますよ。
社会人向け週1コースの比較

「仕事を辞めて声優を目指すのはリスクが高い…」そう考えるのは当然のことです。私もそうでした。
今や、大学や仕事と両立しながら通える「週1回コース」や「夜間・土日コース」は、声優を目指す上でスタンダードな選択肢になっています。
このスタイルのメリットは、何と言っても「低リスク」であること。本業の収入や学歴を維持したまま、夢に挑戦できます。
多くの学校がこのコースを用意しています。
- 日本ナレーション演技研究所(週1回)
- 代々木アニメーション学院(週1日コース)
- 総合学園ヒューマンアカデミー(夜間・週末講座)
- アミューズメントメディア総合学院(夜間・日曜コース)
ただし、ここにも注意点があります。
それは、「週1回通ってるだけ」では、絶対に上達しないということです。
レッスンはあくまで「課題をもらう場」「練習の成果を発表する場」。差がつくのは、レッスン以外の残りの6日間で、どれだけ自主練習(発声、滑舌、台本読み込み)を積み重ねられるか、です。この自己管理が、両立を目指す上での最大のカギですね。
事務所直結のメリット・デメリット
養成所を選ぶ上で大きな魅力になるのが、「事務所(プロダクション)との繋がり」です。
これには大きく2タイプあります。
- 事務所直営: 事務所が直接運営している(例:青二塾→青二プロ、81ACTOR’S STUDIO→81プロデュース)
- 提携・系列: 強いパイプを持つ事務所がある(例:日ナレ→アイムエンタープライズ、アーツビジョンなど)
最大のメリットは、もちろん「所属への最短ルート」であること。
その事務所が求める人材を育てるためのカリキュラムが組まれており、卒業・進級のタイミングで所属審査を受けられるため、外部からオーディションを受けるよりもチャンスは格段に多いです。
では、デメリットは何か。それは「トレードオフ」が発生しやすいことです。
【直結型のデメリット】
- 費用や拘束時間: 青二塾のように「週5日制・初年度100万円超」など、高いコミットメント(費用と時間)が求められる場合がある。
- 柔軟性のなさ: 「仕事との両立不可」など、ライフスタイルを犠牲にする必要がある。
- 事務所のカラー: その事務所の色に特化するため、もし「合わない」と感じた場合、他の事務所のオーディションを受けにくくなる可能性もある。
「この事務所に絶対入りたい!」という強い希望がある人にとっては最強の選択肢ですが、そうでない場合は、デメリットも大きいかもしれませんね。
状況別に見る声優養成所おすすめ校
ここからは、これまでの基準を踏まえて、状況別に「じゃあ、具体的にどこが選択肢になるの?」という点を見ていきましょう。※あくまで代表例なので、気になる学校は必ず自分で調べてみてくださいね。
【東京】実績重視のおすすめ養成所
やはり業界の中心地・東京は、選択肢が多すぎて逆に迷いますよね。ここではタイプ別にいくつかピックアップしてみます。
高コミット・事務所直結型
青二塾:
言わずと知れた「青二プロダクション」の直営養成所。週5日制で学費も高額ですが、すべてを捧げる覚悟がある人向けの「高リスク・高リターン」な選択肢です。
「81プロデュース」の直営養成所。演技だけでなくダンスや日本舞踊など、本格的な「俳優」訓練が含まれるのが特徴です。
高実績・専門学校型
「プロダクション所属率71%」という高い実績を公表しているのが強み。東京と大阪に校舎を集中させ、集中的に教育とオーディション機会を提供する戦略です。
歴史とブランド力、有名卒業生の多さは圧倒的。歌やダンス、セルフプロデュースなど、現代の「声優アーティスト」育成に力を入れている印象です。
低コスト・最大手
低コスト(週1)と、アイムエンタープライズやアーツビジョンといった大手事務所へのパイプを両立する、声優志望者の「最大の入り口」とも言える場所です。その分、内部競争は熾烈ですね。
【大阪】で通える主要スクール
大阪も、東京に次ぐ声優業界の重要拠点です。東京に本校がある大手スクールの多くが、大阪にも校舎を置いていますね。
- 青二塾(大阪校)
- アミューズメントメディア総合学院 (AMG)(大阪校)
- 日本ナレーション演技研究所 (日ナレ)(難波校・京都校)
- 代々木アニメーション学院(大阪校)
- 総合学園ヒューマンアカデミー(大阪心斎橋校)
基本的なカリキュラムは東京校と共通の場合が多いですが、来校する講師や、オーディションの機会については、東京校と差がある可能性もゼロではありません。そのあたりは、体験入学などでしっかり確認するのが良いかなと思います。
【地方】在住者のオンライン活用術

「地元に校舎がない…」という地方在住者の方も多いと思います。
その場合の選択肢として、最近は「オンライン校」も増えてきました。例えば「インターナショナル・メディア学院(IAM)」などは、全国どこからでもオンラインで受講できるシステムを整えています。
メリットは、もちろん「今の生活を変えずに学習をスタートできる」こと。発声や滑舌といった基礎訓練は、オンラインでも十分可能です。
ただし、決定的なデメリットが「アフレコ実習」です。
マイクワークや、他の演者との「掛け合い」の空気感は、やはり対面でないと学べない部分が大きいです。
【地方在住者の戦略】
私の考える最善の戦略は、「オンライン完結」を目指すのではなく、「準備段階」としてオンラインを活用することです。
もしくは、日ナレやヒューマン、代アニといった「全国展開」している学校の地方校(札幌、仙台、名古屋、福岡など)にまず入学すること。そこで基礎を固め、実力がついて「これならイケるかも」となった段階で、東京本校への「転校システム」を利用して上京する、というのが最も現実的でリスクの低いルートかなと思います。
デビュー実績で選ぶポイント
学校選びで誰もが気にする「デビュー実績」。ですが、この見方にもコツが要ります。
「有名声優の〇〇さんを輩出!」という宣伝文句は魅力的ですが、それが10年前の実績では、あまり参考にならないかもしれません。
見るべきは「所属率」と「所属先」
注目すべきは、「近年(直近1~3年)の卒業生が、どれくらいの割合で事務所に所属できているか」です。AMGが「所属率71%」と公表しているような、具体的な数値は一つの判断材料になります。
もう一つは「所属先」です。
その学校が、どの事務所に強いパイプを持っているのか。日ナレがアイム系に強いように、学校ごとにつながりの深い事務所があります。「自分が入りたい事務所」と「学校のパイプ」が一致しているかは、非常に重要なポイントですね。
失敗しない声優養成所 おすすめの結論

ここまで色々な基準や学校を見てきましたが、結論として「すべての人にとって最強の養成所」はありません。
あなたの目的、予算、ライフスタイル、そして「どんな声優になりたいか」によって、最適解は変わってきます。
…というように、各校のポジショニングは明確です。
【忘れてはいけない現実】
最後に、厳しい現実もお伝えしておきます。声優は「デビューすること」がゴールではありません。「デビュー後に生き残り続ける」ことが、本当の戦いです。
新人時代はもちろん、中堅になってもアルバイトと掛け持ちしている人は多いですし、仕事が安定する保証もありません。
だからこそ、「とりあえず大学(仕事)を辞めて上京!」と突っ走るのではなく、大学と両立する、本業を辞めずに週1コースで実力を試す、といった「セカンドキャリア」を確保した現実的な戦略が、今の時代には合っていると私は思います。
この記事で「情報収集」は完了です。
次のステップは「行動」。
本気で目指すなら、この記事で挙げた「7つの比較基準」をチェックリスト代わりにして、最低でも2~3校は資料請求し、体験入学に参加してください。
講師の質や、校舎の雰囲気、そこに通う生徒たちの「本気度」は、自分の目と耳で確かめるのが一番です。あなたに最適な「学びの場」が見つかることを、心から応援しています!
※本記事に掲載されている費用やコース内容は、あくまで一般的な目安や調査時点のものです。制度が変更されている可能性もありますので、正確な最新情報は必ず各学校の公式サイトをご確認ください。
※養成所や専門学校の選択は、ご自身の将来に関わる重要な決定です。最終的な判断は、ご家族や信頼できる方とも相談の上、ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。